介護保険 グレロー便り
1 介護保険とは? 2 改正点の概要 3 65歳以上の介護保険料、
来月から24%増
2006年度介護保険
改正問題点
5 「介護予防」基準を4月
から緩和、集まらず
6 価格の不思議 レンタル
 「質」も見極めて

介護保険のサービス内容 
    1回目
4月08日
     2回目 
4月29日
    3回目 
5月06日
    4回目 
5月13日

介護保険が使用できる特定疾病
    1回目
 5月20日
    2回目
 5月27日
    3回目
 6月03日
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1 介護保険とは?
40歳以上の方全員が被保険者(保険加入者)となり保険料を負担し、介護が必要と認定されたとき、費用の一部(原則10%)を支払って介護サービスを利用する制度です。
被保険者(介護保険の対象者)とは65歳以上の方(第1号被保険者)40〜65歳未満の医療保険に加入している方(第2号被保険者) です。介護保険は、介護を必要とする高齢の方が住み慣れた地域で安心して生活が送れるよう、高齢者の「介護」を社会保険のしくみによって、社会全体で支えていこうというものです。

65歳以上の高齢者の方々も被保険者として保険料を負担しますが、国、都道府県、市町村もそれぞれ負担し、また、40歳から64歳までの方々も保険料の負担する事になっています。

要介護認定・要支援認定の申請
介護が必要となったら、在宅介護支援センターまたは、区の相談・受付窓口で「要介護認定」の申請をします。
ただし、40〜65歳未満の方は、特定疾病(国の定めた16の病気)が原因で介護が必要となった場合に限ります。申請の手続きは、本人のほか家族や ケアマネジャー でもできます。

ケアマネジャー(介護支援専門員)ってどんな人?
ケアマネジャーは介護の知識を幅広く持った専門家です。介護保険では、介護サービスを利用する方々にとって、大切な役割を担います。保健・医療・福祉の各分野で5年以上の実務経験があり、筆記試験に合格後、実務研修を修了した人。
主な役割としては
・介護を必要とする方や家族からの相談に応じたりアドバイスをします。
・申請の手続きや更新の代行をします。
・利用者の希望にそったケアプランを作成します。
・サービス事業者との連絡調整をします。
・利用者の心身の状況の変化を把握し、必要に応じてケアプランの見直しを行います。

特定疾病とは
筋萎縮性側索硬化症
後縦靱帯骨化症
骨折を伴う骨粗鬆症
シャイ・ドレーガー症候群
初老期における認知症
脊髄小脳変性症
脊柱管狭窄症
早老症
糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
脳血管疾患
パーキンソン病
閉塞性動脈硬化症
慢性関節リウマチ
慢性閉塞性肺疾患
両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
末期癌
以上16の病気です。

1.要介護認定・要支援認定の申請

2.訪問調査 (一次判定)
認定の効果は申請の時までさかのぼるので、申請をすればサービスを使い始めることができます。訪問調査は、市町村の職員や市町村の委託を受けた介護支援専門員が家庭等を訪問し、心身の状態等について聞き取り、調査票に記入します。(一次判定)

どんなことを聞かれるの?
介護支援専門員の質問調査があります。その主な内容は
視力、聴力などについて
飲み込みや、立ち上がりができるか
入浴や排せつ、食事で介助が必要か
ズボンなどの着脱、掃除などで介助が必要か
ひどい物忘れ、徘徊などの行動があるか
過去14日に受けた医療に関すること
その他必要に応じて、概況調査、特記事項が調査員によって記入されます。
その後で書類の判定が行われます。現在、通院中またはかかりつけの医師がいる場合は、主治医などの意見書を介護認定審査会に提出する必要があります。

3.介護認定審査会による審査判定 (二次判定)
訪問調査の結果や主治医の意見書などを基に介護認定審査会で介護の必要性や程度について審査を行います。原則として申請から30日以内に認定結果が通知されます。(二次判定)

4.認定
介護が必要な度合い(要介護度)や保険で認められる月々の利用限度額 などが決まり、本人に通知されます。

○自立(非該当)・・・・介護が必要と認められない。
      歩行や起き上がり等の日常生活上の基本的動作を自分で行うことが可能であり、かつ、薬の内服、
      電話の利用等の手段的日常生活動作を行う能力もある状態。
○要支援・・・常生活上の基本的動作については、ほぼ自分で行うことが可能であるが、日常生活動作の介助や現在の          状態の防止により要介護状態となることの予防に資するよう手段的日常生活動作について、何らかの支          援を要する状態。
○要介護1・・・ 要支援状態から、手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態。
○要介護2・・・ 要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態。
○要介護3 ・・・要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、           ほぼ全面的な介護が必要となる状態。
○要介護4 ・・・要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態。
○要介護5 ・・・要介護4の状態よりさらに動作能力が低下しており、介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状          態、生活全般にわたって介護が必要。

5. 結果通知
介護サービス計画
(ケアプラン)の作成
自分で作成することもできますが、居宅介護支援事業者(ケアプラン作成事業者)が利用者やその家族と相談してて作成するのが一般的です。ケアプラン作成に関する費用は全額、介護保険で補えます。

6.介護サービス利用開始
施設への入所・通所在宅介護サービスの利用。直接申し込みもできます。

介護認定後の利用限度額
福祉用具購入費 1年間で10万円まで。住宅改修費 手摺の取り付け、段差の解消など室内外、浴室、トイレ、などの改修費。認定後1回のみ20万円まで(例外アリ)
〇サービス利用限度額に関しては、各市町村で違いが有りますので、お住まいの市町村にお問い合わせ下さい。
〇施設入所ご利用金額については、各施設にお問い合わせ下さい。
                                                             秋澤 礼子
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2 介護保険制度が改正されます。06年4月から施行される新・介護保険制度。
改正点の概要
 「介護予防」に重きが置かれる介護保険でサービスを受けるには、まず要介護認定を受け、要支援もしくは要介護1〜5の認定をもらうことが必要です。今度の改正案では、この6段階の認定区分のうち、要支援と要介護1の一部が要支援1・要支援2(仮称)に変わります。要支援1・2と要介護1〜5という7区分になるわけです。

要支援1・2ですが、この区分に認定された人には「新予防給付」という、今までとはちょっと違ったサービス給付がなされます。例えば、「訪問介護(家にホームヘルパーを派遣してもらって日常生活上の介護を受ける)サービス」を受けたいと思った場合、要支援1・2と認定された人には従来の「訪問介護サービス」の給付はなされず、代わりに「介護予防訪問介護」というサービスが提供されます。

私の疑問@
§§ 高齢者の方が日常生活上の介護より、予防に重点を置いたサービスを望んでいるのでしょうか?
訪問介護の生活支援が重視されずに、介護を希望する方に買い物、洗濯、掃除などをしてもらい、手助けするだけで、ほとんどは自分でしてもらい、ヘルパーは見守る裏方に徹する。と、いう事です。

私の感想@
§§高齢者の方とヘルパーが一緒に買い物に行くだけでその日のサービス時間は、ほぼ終了してしまうと思いますよ・・・。

要介護状態にならないようにするため、身体の機能そのものを維持・向上させるという視点も強化されます。ダンベルなどを用いた筋力向上や、転倒防止のために身体のバランスをとるトレーニング、あるいは身体機能の衰えを防ぐ効果があるとされる口腔ケア、高齢者の栄養状態を改善するための指導など、様々なメニューが想定されています。これらの見直しが、訪問介護だけでなく、通所介護(デイサービス)や訪問看護、短期入所(ショートステイ)などにも取り入れられることで、全部で11種類の「介護予防サービス」が揃う予定になっています。

私の疑問A
§§果たして高齢者の方がダンベル運動を好んで始める気持ちになるのでしょうか?
そのためにヘルパーを派遣して欲しいと思うのでしょうか?

要支援1・2と認定された場合、「どのような介護予防サービスをどの程度使えばいいのか」という「介護予防マネジメント」については、市町村、もしくは市町村から委託を受けた「地域包括支援センター」という機関が行う予定になっています。実際に手がける人も、ケアマネジャーではなく主に保健師が担当することになります。(ただし、プランの原案を作成するなど、一部の業務については民間のケアマネジャーに委託されるケースもあるようです)

ちなみに「地域包括支援センター」というのは、市町村や地域の医療法人・社会福祉法人などが運営する新しい機関で、その役割は要支援・要介護認定を受けた人への事業にとどまりません。介護予防についていえば、介護保険が適用されない人に対しても、その人が要支援・要介護にならないように、転倒予防教室や栄養指導などの「介護予防サービス」が提供されます。こちらの「介護予防サービス」は、市町村ごとに計画される「地域支援事業」に分類されます。これも財源は、主に介護保険料によってまかなわれます

 今回の制度改正でもっとも大きなポイントは、「介護予防サービス」がスタートするという点です。大きくは、(1)要介護認定の段階に「要支援1・2」が新たに加わり、「要支援1・2、要介護1〜5」という7段階の認定が行なわれる、(2)「要支援1・2」に該当した人には、新たに設けられた「介護予防サービス」が提供される、という流れになります。
                                                 秋澤 礼子     2006年3月25日 



























































































3 65歳以上の介護保険料、来月から24%増   (2006年3月24日  読売新聞)

 65歳以上の人が支払う介護保険料が、4月から全国平均で1人月額4090円となり、現行(3293円)より24・2%も上昇することが、厚生労働省の集計で23日明らかになった。高齢化などによる利用者の急増が原因。厚労省が昨年の介護保険法改正で盛り込んだ給付抑制策の効果を見込んでも、保険料の急上昇を抑え切れないことが明確になった。

 65歳以上の保険料は4月が3年に1度の改定時期に当たっており、各市町村がサービス利用量の予測などをもとに金額を決める。

 利用者の急増を受け、厚労省は、介護予防として軽度の要介護者向けの筋力トレーニングを4月から導入するなど、給付抑制に乗り出した。その効果を見込んで06〜08年度の保険料を当初、3900円程度と想定していたが、各市町村が利用者増などをさらに厳しく見積もった結果、初めて4000円の大台を突破した。厚労省は、12年度には4900円に達すると推計している。

 毎年改定される40〜64歳の保険料も、06年度は全国平均で今年度より5・6%高い1人月額3964円(本人負担は半分)となる。(




   改正介護保険法で、4月から要支援1、2という予防給付の対象となる区分ができました。サービス利用者が必ず受ける要介護認定の仕組みをおさらいしてみましょう。 認定の申請は、被保険者証を添えて市町村の担当窓口に行います。本人に代わって家族が行ったり、居宅介護支援事業者などに依頼したりすることもできます。

 1次判定では、コンピューターで介護の手間(時間)を割り出します。そのため、調査員が自宅で面談し、本人の状態を確認します。日中の生活や外出頻度などが新たに加わり、聞き取り項目は82に上ります。続く2次判定では、医師や保健師などの専門家が、主治医意見書などから総合的に判断します。決まった区分は、申請から30日以内に通知されます。

 1次判定には、要介護1相当という区分が設けられています。要支援2と要介護1は、介護にかかる手間が同じためですが、2次判定で状態の維持・改善可能性を審査し、振り分けます。要介護1は、6か月程度で要介護度の悪化が見込まれる場合や、認知症などで周囲の状況が理解困難な場合が該当します。

 認定結果は、最初は6か月、更新の場合は原則として1年間有効です。認定時より心身の状況が悪くなった場合、有効期間内でも認定の区分変更を申請することができ、いずれも調査時に費用負担はありません。

 東京都が、52市区町村の4〜6月分を調べたところ、要介護1と要支援2の割合が、都全体では半々でしたが、自治体間に大きなばらつきがあることがわかりました。利用限度額や支払い方法も異なるため、要支援2の利用者などから問い合わせも多く、さっそくばらつきをなくすための検討を始めました。厚生労働省も判定基準の解釈の明確化に努めています。

 介護保険事業状況報告によると、要介護認定者は、今年3月末現在で432万人に達しています。全国一律に行われる要介護認定が公正に運用されているのか。不断の検証が必要です。(内田健司)  (2006年9月28日 読売新聞)

 2006年11月11日
      更新









































































































2006年度介護保険改正問題点
 東京都内の居宅介護サービス事業者の連絡協議会、「介護保険居宅事業者連絡会」が、平成18年の改正介護保険の問題点の分析と対応を検討するために介護保険利用者調査を行いました。その調査結果と事業者に実施されたアンケートをまとめた「介護保険制度改定の影響調査(利用者調査)報告書」を見ると、改正前から懸念されていたこと、改正後にあちこちで話題に上っていた問題点が浮き彫りになっていました。
【「介護保険制度改定の影響調査」調査概要】
●調査対象
・今回の改訂前から介護保険サービスを利用している方
・要支援1、要支援2、経過的要介護、要介護1,要介護2の方
・制度改定に伴ってサービス内容などに変化があった(と思われる)方

●実施時期
平成18年4月27日付で「介護保険居宅事業者連絡会」会員事業所宛に配布協力を依頼。

●回収状況
平成18年6月23日までに702票を回収。
 

訪問介護の生活支援、報酬カット

今回の改正において、非常に大きな変更点となったのは、訪問介護サービス・生活支援の介護報酬が、以前の1時間30分に相当する額で打ち切りになり、1時間30分を超える時間延長サービスには報酬が設定されなかったことです。

これによって、2時間以上の生活支援サービス提供を行っていた訪問介護事業者は、サービス内容を見直して1時間30分以内に圧縮するか、可能なものは生活支援+身体介護のサービスに変更して元通りの時間を確保するか、1時間ずつ週2回など、1回の訪問時間を短縮して回数を増やすかといった方法で、この問題をクリアしようとしました。

すると何が起こったか。調査報告書の利用者コメントから引用します。

「生ものを買ってきても、調理する時間がなくヘルパーが帰ってしまう。煮物の途中で時間がなくなり、そのままヘルパーが帰るなど、調理の品数も少なくなり不便」「掃除が途中で終わってしまうようになった。お使いに行ってもらうとすぐ時間になってしまう」「自宅に洗濯機もないのに、1時間半で中止というのはあまりにも実情に合わない」「目がほとんど見えないため、買い物の同行、調理の下準備を行ってもらっていた。生活援助の時間制限があるため、自分で行わなければいけなくなり、危険リスクが高くなった」

2時間、3時間かけてやっていたことを1時間30分に圧縮すれば、当然こぼれ落ちるサービスが出てきます。一方的に時間短縮を言い渡されれば、利用者はサービスが低下したと感じることでしょう。そのサービスが、たとえもともとなくても事足りたものだったとしても、です。

事業者の中には、無償でそれまでどおり2時間のサービス提供をしているところもあります。しかし、多くの場合は、不自由を我慢する、自己負担でサービスを依頼する、有償ボランティアを頼むなど、利用者が不利益を被っているようです。

問題はサービスの一律カット

一方で、私の知る介護事業者には、「もともと長時間の生活支援サービス提供を行っていなかったので、ほとんど影響はない。2時間以上の生活支援をしていたこと自体が疑問だ」と言いきるところもあります。実際、無用に長時間のサービス提供をしているケースが少なくない、という声が上がり、生活支援の報酬がカットされたわけですから、1時間30分で十分こなせる、あるいは日を改めての訪問で対応できるケースもあると思います。

問題は、一律、カットしたこと。
1時間30分でこなせるケースがあるのとは逆に、到底、1時間30分ではこなせないケースもあるはずです。「買い物に行くのに店が遠い、一人暮らしで頼める人がいないなど、事情はそれぞれ。1回の訪問時間を長くし、まとめて行った方が効率よい場合もある」という事業者のコメントがありましたが、そのとおりです。

誰でも持っていたものを突然取り上げられれば、抵抗、反発を感じます。
時間短縮によってこぼれ落ちたサービスが、利用者にとって必要不可欠で生活自体が成り立たなくなるものなのか、感情的にこれまでより切り下げられたことを不満に感じているのか、個別にきちんと見極める必要があると思います。

そして、必要不可欠なケースについては、特例として認める柔軟性がぜひともほしいものだと思います。少なくとも、各保険者で上乗せサービス的に対応できるといいのですが。

事業者からは、「本人と一緒に調理や買い物を行っていたが、時間短縮のため代行することになり、自立支援から遠のいた結果となった」という声もありました。一律カットの弊害のいい例だと思います。

 

同居家族のいる介護予防生活支援は不可

2006年4月から導入された介護予防サービス。これがまた問題続出です。一番大きい問題は、介護予防のプランを立てるべき地域包括支援センターが完全にパンクして機能しないケースが多発していること。これは当初から予想されていたことでしたが、結局、その対策が取られないままにスタートしたため、現場は混乱に陥りました。

一方、利用者からの声で不満が多かったのは、同居家族のいる要支援の高齢者が訪問介護の生活支援サービスを利用できなくなったことです。切実な声を紹介します。同居家族がいたらサービスが利用できないのでは、独居するしかないのか。おかしな話だ

「嫁と二人暮らし(81歳女性、要介護1)。日中独居、二世帯、同一敷地内の生活援助は入れないと言われた。家族との関係をよくしていたいから、自分のできないところの援助をしてほしいと思っているのに、生活のために早朝から夜まで働いている嫁に、日曜しかない休みに自分のために掃除、洗濯、家事をしてくれとは言えない。関係を悪くして虐待、もしくは高齢者の自殺又は殺人が起こらないと、この国は介護保険を見直してはくれないのですか。どう考えてもおかしい。嫁も地方に独居の母親(要介護1)がいるが、それを見にも帰れない」

「介護保険は従来家族のみの負担であった介護を社会全体で負担する趣旨から、広く保険料を徴収し、それを原資として社会全体で介護しようとして設けられたもの。今更、元気な家族は介護をするのが当然、と介護保険創設前の状態に戻されても、だまされた思いでいっぱい。それなら保険料を返してもらいたい」

「84歳の母は一人住まいで介護保険を利用しています。同居を考えていましたが、家族が同居していると、介護予防訪問介護を受けられなくなるとのパンフレットをもらいました。同居しても娘の私は日中勤めに出て、一人になります。同居しない方がいいのではないかと思い直しています」

「リウマチで体中が痛く、指の変形があり、身の回りのことが十分行えないのに、同居している家族(夜遅く帰宅する息子)がいるからという理由だけで、今まで使えたサービスが受けられなくなるのはおかしい。毎月保険料を払っているのに」

どれももっともな意見です。
これも、ヘルパーを家政婦のように考えて利用していた、一部の不心得者のせいで、大半の正当な利用者が不利益を被ることになったように思います。2番目の意見にあるように、「介護を社会化しよう」というかけ声で始まった介護保険なのに、財源不足を理由にまた介護を家族の手に戻すというのは、ずいぶんずさんで無策な気がします。

事業者からは「負担は家族に押しつけるというなら、今後は老人の一人暮らしが多くなる、と言われた」という声もありました。

次回、問題の原因について考えたいと思いますが、とにかく、これも個別の事情を無視して一律にサービスをカットしてしまったところに大きな問題があります。一方で、前述の通り、不心得者がいるのも事実。その見極めが必要なのですが……。どうすれば、必要なサービスと過剰なサービスを分けて考え、適正なサービス提供ができるのか。

みなさんはどう思われますか?
http://allabout.co.jp/career/careerwelfare/closeup/CU20061101A/?NLV=NL000242-256

宮下 公美子 (みやした くみこ)様 サイトより

5 「介護予防」基準を4月から緩和、対象者集まらず (2006年12月27日 読売新聞)
 厚生労働省は27日、介護保険の「介護予防事業」の対象者を拡大する方針を決めた。来年4月から、選定要件を緩和する。同事業は、今年4月施行の改正介護保険法の目玉事業。

 高齢者が要介護状態になるのを防ぎ、給付費を抑制する狙いがあるが、現行の選定方法では対象者が予想以上に少なく、このままでは目的が達成できないと判断した。

 介護予防事業は、介護サービスを使う前の虚弱な高齢者が対象。厚労省が作った基本チェックリストなどで市町村が選定し、希望者は筋力トレーニングや口腔(こうくう)ケアなどの予防事業に参加する。

 厚労省は、65歳以上の全人口の約5%、事業初年度の今年度は約3%が該当すると見込んでいた。しかし、全1842市町村に今年9月1日現在の対象者数などを尋ねたところ、有効回答があった1519市町村で4万8549人、65歳以上人口のわずか0・21%にとどまっていることがわかった。

 現行のチェックリストは、25の質問項目に高齢者自身が回答。市町村はそれをもとに、まず候補者を選び出し、さらに心身の状況をみて対象者を決定する。ただし、例えば運動機能に関する質問では、「階段を手すりや壁をつたわらずに昇れるか」「15分位続けて歩けるか」など、5項目すべてに該当しなければ候補者にもなれず、市町村から要件緩和を求める声が上がっていた。

 同省は質問の数や内容は変えないものの、専門家の意見を参考に、対象者になるために必要な該当項目数を減らすなどし、目標の5%を確保することにした。

 「給付の無駄を省き、介護保険を将来も安定的に運営するためには、介護予防は不可欠。必要な見直しをして、一刻も早く軌道に乗せたい」と厚労省老健局では話している。

 また、9割近い市町村から「対象者の把握が困難」との声が寄せられたほか、高齢者の間で介護予防に対する理解も十分でないことから、必要な費用を交付して、来年1月から、市町村の地域包括支援センターで介護予防の普及啓発などもできるようにする。

 介護給付費は毎年10%以上のペースで増え続け、今年度は6・5兆円。厚労省は介護予防や施設居住費の自己負担化などで、2012年度に10兆円に達する見込みの給付費を、2兆円近く抑制できるとしていた。

6 価格の不思議 レンタル 「質」も見極めて (2007年1月11日 読売新聞) 


ジェー・シー・アイの整備工場。東北6県に展開する事業所からレンタル品を集めて、消毒と点検整備を一括して行う(仙台市で)
 介護保険での福祉用具のレンタル料金は、事業所が自由に決められる。定価分を数か月で回収できる料金設定もあり、自治体などから、「高すぎる」「事業所ごとの差が大きい」といった批判も聞かれる。利用者も、事業所を選ぶ目を養いたい。(林真奈美)

料金差13倍
 「この業者は、ちょっと高いなあ」。東京都板橋区で居宅介護支援事業所「スマイルケアプラン」を営むケアマネジャーの高橋勉さんは、新たな利用者がそれまで使っていた福祉用具のレンタル料金に困惑することがある。

 相場が月1万2000円(利用者負担1200円)程度の電動ベッドを、ある利用者は1万6000円(同1600円)で借りていた。自己負担の差は月400円だが、事業所の収入だと月4000円、年間4万8000円の差だ。

 「高いのに問い合わせへの対応が遅いなどサービスが悪い場合もある。何を基準に料金が決まるのか不明」と、高橋さんは話す。

 介護保険での福祉用具のレンタル料金は、事業所が自由に決められる。このため、全く同じ製品でも事業所ごとに違う。

 東京都が2005年に行った調査では、定価25万5000円の電動ベッドの場合、1か月のレンタル料金は最低4500円から最高5万8500円まで13倍もの差があった。定価8万円の車いすでは、最低3000円から最高2万5000円まで8倍以上の差。

 自由料金制は、業者間の競争による料金の低下とサービスの質の向上を狙って導入された。しかし、こうした競争原理が働いているとは言い難いのが実情だ。

 都福祉保健局の角田康一・介護保険課長は、「ケアマネは料金やサービスの違いなどの情報を利用者に提供できていないし、利用者もケアマネ任せ。また、自己負担は1割なので、利用者が料金差を実感しにくい」と説明する。

様々な経費
 最近では、極端に高い事業所はさすがに減りつつある。しかし、「本体価格からみて高すぎる」との批判は根強く残る。

 これに対し、福祉用具レンタル最大手、ヤマシタコーポレーション(本社・静岡市)の山下一平社長は、「福祉用具のレンタルは、単なるモノではなく、サービスの提供。料金の8割程度は、搬送、保守点検、消毒、保管など様々な経費が占める」と説明する。

 同社では、利用者宅にレンタル品を届けた後、10日以内に担当者が訪問して使用状況を確認。3か月ごとに定期訪問する。事業所に配置する福祉用具専門相談員らの質を高めるため、社内で独自の試験制度も実施している。「合わない福祉用具は状態を悪化させる場合もあり、保守点検が不十分だと事故につながる。安さだけを追求すれば、困るのは利用者です」と、山下社長。

認定制度
 利用者には見過ごされがちだが、保守点検や消毒の体制は、事業所ごとの差が大きい。消毒については、シルバーサービス振興会が基準を満たす施設の認定制度を設けている。

 中堅業者ジェー・シー・アイ(本社・仙台市)が同市内に持つ整備工場も、認定施設のひとつ。東北6県に展開する事業所のレンタル品を同工場に集め、消毒と点検整備を行っている。

 消毒は、高圧洗浄、スチーム洗浄、オゾン殺菌の3段階。点検整備は、電動ベッドなら46項目のチェック事項があり、1台に約3時間かかる。「同料金でも同じサービスとは限らない。振興会の認定などを参考にしてほしい」と、同社の和田勲専務取締役は話す。

 福祉用具のレンタル料金については、厚生労働省も実態調査に乗り出した。利用者も、ケアマネを通じて相場を把握し、料金とサービス内容を見比べて事業所を選ぶことが大切だ。



変わる介護ベッド
必要でも保険外 利用制限で混乱


通販の格安ベッドで一時、体調を崩した杓瀬さん(中央)。
知人から譲り受けたベッドで笑顔が戻った(鹿児島県の自宅で)
 昨年の制度改正で介護保険の給付対象から外された軽度者の介護用ベッドのレンタルが、医師の判断などを条件に、4月から認められることになった。利用制限を巡る混乱をきっかけに、適切な利用のあり方を考える機運も生まれているようだ。(本田麻由美)

眠れない日々
 「あの時は、今後どうやって寝ればいいのかとショックでした……」

 鹿児島県南部に住む杓瀬(しゃくせ)武雄さん(85)は、使い慣れた介護用ベッドを返却せざるを得なかった昨年秋のことを、伏し目がちに振り返る。

 杓瀬さんの要介護認定は「要支援1」。軽度だが、肺に持病があり、数メートル歩くだけで息が切れ、酸素療法を受ける時もある。平らに寝ると呼吸ができないため、2003年から介護保険で介護用ベッドを借り、モーターで背の角度を調節しながら上半身を起こして寝ていた。

 昨年4月の制度改正で「要支援1、2」「要介護1」の人の利用が、原則として認められなくなった。介護用ベッドを「楽だから」など安易な理由で利用する軽度者が多く、保険財政を圧迫するうえ高齢者の自立を妨げるとの批判からだ。

 「要支援1」の杓瀬さんは「生活する上で介護用ベッドが不可欠」として例外使用を申請したが、認められず、結局、経過措置が終わる昨年9月末にベッドを返却。通信販売で格安品を購入したが、体に合わず、眠れない日もあったという。

早くも見直し
 利用制限の対象者の中に、病気の性質から介護用ベッドが必要な高齢者が相当数いるとの調査結果が出たことなどから、厚生労働省は19日、利用制限を緩和する方針を明らかにした。4月からは、主治医と自治体が必要と認めれば、軽度でも介護用ベッドが利用できるようになる。

 だが、杓瀬さんと同居する娘(56)は、複雑な気持ちだ。

 「また使えるようになるのはいいことだが、こんなに早く見直すのだったら、最初から必要な人には認めておいてほしかった」

 一方、軽度者の介護用ベッド利用を巡る混乱をきっかけに、業界内では新たな機運も生まれている。

反省から新商品
 一つは商品の多様化だ。以前は「背上げ」「脚上げ」「高さ調整」の3モーターがついた重装備型が中心だったが、モーター数を減らし、価格を30万円台から10万円前後に下げた商品が増加した。

 「フランスベッドメディカルサービス」(本社・東京)では、介護が必要になった時にモーターを後付けできる「生活応援ベッド」を開発した。このほか、一部の業者が軽度者向け機種を開発し、低料金の自費レンタルを始めるなど、新たなサービスも出てきた。

 もう一つは、福祉用具業界が、レベルアップの必要性を認識したことだ。

 福祉用具レンタル「カクイックスウィング」(本社・鹿児島市)の岩元文雄社長は、「安易な利用促進など業界が見直すべき点は多いが、一番問題なのは、どんなベッドがどういう状態の人に適切か、科学的データに基づいた必要度を示す努力をしてこなかった点だ」と強調する。

 こうした反省から、「パラマウントベッド」(本社・東京)などのメーカーも、ケアマネジャー講習会などを開いて、自立を促す介護用ベッドの使い方などの情報提供を開始した。

 厚労省の外郭団体「テクノエイド協会」の村尾俊明常務理事は、「必要な人が適切に福祉用具を利用できる体制づくりに向け、業界全体で専門性を高めていきたい」と話している。

(2007年2月21日 読売新聞)

[解説]介護用ベッド利用制限


判断基準実態と隔たり 欠かせぬ適切な供給システム
 介護保険制度改正で、要介護度の低い高齢者が介護用ベッドを利用できなくなって3か月が過ぎた。一律的な利用制限には問題がある。(社会保障部 小山孝)

 モーターでベッドの上半身部分を起こすことができる介護用ベッドは、起きあがりを楽にするだけでなく、介護する人の負担も減らせる。費用の1割を払えば要介護度にかかわらず介護保険でレンタル給付されたが、昨年4月の改正で、「要支援1」「要支援2」「要介護1」の軽度の人は原則、利用できなくなった。経過措置を経て昨年10月から本格実施されている。

 国が利用制限に踏み切った背景には、介護費用の急激な増加がある。ベッドや車いすを含む福祉用具レンタルの総費用は、2001年4月に40・2億円だったが、昨年4月には4倍近い152・9億円に急増した。介護用ベッドは付属品も含めれば、その約6割を占める「人気商品」だ。ベッドの利用者をみると、約4割を軽度者で占めている。

 安易な利用が費用の無駄を生み、高齢者の自立を妨げてきたとの指摘も介護現場にはあった。ベッドはケアマネジャーが必要と判断すれば借りられるが、「楽だから」という理由で安易に使用を勧めるケースもあった。都内の事業者が軽度の利用者約300人の利用状況を調べたところ、約半数がベッドの電源を入れずに使っていた。

 今回の見直しについて、自治体や事業者の間では、「やむを得ない」という意見が大勢だが、本当に必要な人までベッドを借りられない状況も一部で生じている。

 千葉県我孫子市に住むパーキンソン病の男性(80歳、要介護1)は、「病気の性質上、時間帯によって体が動かない。ベッドがなければ生活できない」と訴える。我孫子市が制限対象となった市民約180人を調査したところ、リウマチや変形性膝(ひざ)関節症などを患う約1割の人は、軽度であってもベッドが必要なことが判明した。しかし市が認めても保険は使えないため、自費でベッドをレンタルする際の補助制度を市は創設した。

 軽度の人でも利用できる例外はある。要介護度を決める要介護認定調査項目のうち、「起きあがり」「寝返り」の項目を介護用ベッドの利用可否の判定に応用し、いずれかが「できない」と認定されていたら、ベッドは使えるというものだ。しかし、この判定方法では体調によりベッドが必要になる人まで省かれやすく、「判断基準が生活実態を反映していない」と神戸市ケアマネジャー連絡会の神谷良子代表は指摘する。

 介護用ベッドなどの福祉用具は適切に使えば高齢者の自立を促す有効な手段になる。しかし、適切に供給するシステムや、安易な利用をチェックする自治体の機能が十分働かなかったことが「乱用」につながった。その反省に立った見直しも、必要な人まで使えないという事態を生んでしまった。国は早急に実態を把握し、必要な人にはベッドが供給されるようにすべきだ。

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