| 介護保険が使用できる特定疾病 | |||||||||||
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1回目 認知症 認知症は身近な問題◆認知症の高齢者は189万人に! 平成14年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は、男性は78.32歳、女性は85.23歳。寿命は著しく伸び、日本は本格的な高齢社会に突入しているのです。認知症の高齢者も年々増加し、2005年は約189万人です。20年後には約292万人に達すると予測されています。そして85歳以上のお年寄りの4人に1人が認知症といわれています。 認知症の定義◆認知症は、単なるもの忘れではありません。「久しぶりに会った人のことが思い出せない…」このような経験は誰にでもあります。「もの忘れ」は自然な老化によっておこる「単なる歳のせい」で、誰にでも起こりえます。 一方、「認知症」は「病気」であり、単なるもの忘れではありません。 そこで『認知症』とは 脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通の社会生活がおくれなくなった状態と定義されています。 ここでは、さまざまな症状によって毎日の生活が困難となった状態という点が大事なのです。 もの忘れとの違い◆もの忘れはなぜおこる? 脳の神経細胞の減少や機能の低下によっておこります。 年齢を重ねるうちに「もの忘れが増えてきたな」と思う方は多いのではないでしょうか。 これは脳の神経細胞の減少という免れることのできない老化現象の影響で、誰にでもおこる「もの忘れ」です。このような、通常の老化による減少より早く神経細胞が消失してしまう脳の病気、これが『認知症』です。 ◆『認知症』と『もの忘れ』の違い 認知症は、はじめのうちは歳のせいによるもの忘れとの区別がつきにくい病気です。大きな違いの一つとして、認知症は記憶のすべてを忘れてしまうのに対し、歳のせいによるもの忘れは記憶の一部を忘れているという点があげられます。また、物忘れを自覚出来ているのは歳のせいからくる物忘れです。 参考資料 2005世界アルツハイマーディー記念 認知症タウンミーティング参加資料。 認知症の介護と理解と今後の対応 (NPO全国認知症グループホーム協会理事杉山孝博氏)勉強会資料。 |
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2回目 認知症 認知症の原因となる病気 その1 ●脳血管障害による認知症とは脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、その部分の脳の働きが悪くなり、そのため認知症になることがあります。このような認知症を脳血管障害による認知症といいます。症状は、もの忘れ、頭痛、めまい、耳鳴り、しびれ等がみられることがあり、脳卒中の発作がおこるたびに段階的に悪化することが多いようです。脳血管障害による認知症は、障害された場所によって、ある能力は低下しているが別の能力は比較的大丈夫という様に、まだら状に低下し、記憶障害がひどくても人格や判断力は保たれていることが多いのが特徴です。 ●皮質性疾患による認知症 脳の神経細胞が、なんらかの原因でしだいに壊れていってしまうことによって起こる認知症です。脳の中でどのような異常が起こってきているかは、MRIによる画像などでかなり明らかになってきていますが、なぜ脳の神経細胞が壊れはじめるのか、今のところよくわかっていません。 ●脳代謝性認知症 内科的な疾患が臓器にあるために、脳に悪影響を及ぼし知能低下をまねくものです。 ●正常圧水頭症による認知症 頭蓋骨と脳の間には、脳を保護するために脳脊髄液という液体が循環しています。この脳脊髄液は、脳の中心部にある脳室という部屋にも存在していますが、脊髄液の循環経路の閉塞がないにもかかわらず、脳脊髄液が脳室内に過剰にたまってしまう病気が正常圧水頭症です。 くも膜下出血の後遺症でも起こりますが、原因がよくわからない例もあります。この場合も、脳に悪影響を及ぼし知能低下をまねくものです。 ●脳腫瘍による認知症 脳に発生する腫瘍だけでなく、他の臓器から脳への転移性腫瘍も認知症の原因となることがあります。 ●慢性硬膜下血腫による認知症 頭蓋骨と脳の間にある静脈が切れることによって起こります。頭部を打撲して1〜3か月たって症状が現れますが、本人も忘れている程度の軽い打撲でも起こることがあります。アルコール多飲者に多いといわれています。 ●感染性疾患による認知症 以前は脳梅毒が代表的な疾患でしたが、他にウイルス性脳炎の後遺症、エイズ、クロイツフェルドヤコブ病(狂牛病と類似) なども認知症の原因となります。 ●薬物による認知症 多量の精神安定剤や、降圧剤で血圧を過度に下げすぎた場合、糖尿病の治療薬で低血糖になっている場合なども認知症の原因となることがあります。 ▼代表的な疾患としては、肝臓障害で起こる肝性脳症、肺の病気で起こる低酸素脳症、腎不全で起こる尿毒症性脳症、ビタミン不足で起こるウェルニッケ脳症、甲状腺機能低下症などがあります。 混合型認知症とは:アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が合併した場合をいう。最近アルツハイマー患者の約4割に無症候性脳梗塞が見られることが知られるようになり、それも混合型とは言わない。従って混合型は認知症全体の10〜15%くらいと思われる。病気が二つあるので進行は速い。 ※次回へ続く |
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3回目 認知症(アルツハイマー)認知症の原因となる病気 その2 アルツハイマー型痴呆は脳内でアセチルコリンが不足するために痴呆症状を示す。アルツハイマーでは、βアミロイド(Aβと表記される)というタンパク質が脳内の組織に蓄積した結果、脳の神経細胞が死滅して脳(特に大脳皮質)が極端に萎縮し、発病や病状の進行に影響しているという説が有力とされています。βアミロイドは正常な人においても合成、分泌され、年齢の増加とともに脳内に蓄積するが、酵素により速やかに分解される。分解が追いつかずにβアミロイドが過剰に蓄積すると、アルツハイマーの発病のきっかけとなると考えられています。 神経原繊維変化という糸くずのような形をしたものが、アルツハイマーの原因であるとする説もあります。神経原繊維変化は、古くなった繊維状のタンパク質が掃除されずに細胞内にたまって固まったものであり、アルツハイマー患者の脳内の神経細胞で多く見られ、神経原繊維変化が増加すると神経細胞が減少していく。しかし、老人斑と同様に、神経原繊維変化はアルツハイマーでない人においても見つかります。症状としては、まず「もの忘れ」があげられます。最初は、古い記憶は比較的保たれていますが、新しい出来事が覚えにくく、忘れやすいという特徴があります。病気が進むともの忘れのために生活に支障をきたすようにさえなります。 認知症の症状は中心となる症状と、それに伴って起こる周辺の症状に分けられます。中心となる症状とは「記憶障害」や「判断力の低下」などで、必ずみられる症状です。周辺の症状は人によって差があり、怒りっぽくなったり、不安になったり、異常な行動がみられたりすることがあります。 直近のことを忘れてしまう。 同じことを繰り返す。 記憶障害 ・・・・今がいつなのか、ここはどこなのか、わからなくなる状態。 見当識障害 ・・・・寒くても薄着のまま外に出る。真夏でもセーターを着ている。 判断力の低下 などが現れます。 病状の進行状況により表れ方も変わってきます。アルツハイマーの前兆としては、頑固になる、自己中心的になるなどの人格変化、不安や抑うつ、睡眠障害、不穏、幻想や妄想などの症状が多く見られるようになり、アルツハイマーの第一期では、健忘症状(食事が済んだことをすっかり忘れているなど、一部の記憶が抜け落ちる物忘れ)に加えて、空間的見当識障害(道に迷いやすくなったりする)、多動、徘徊といった症状が認められます。 第二期では、高度の知的障害や、巣症状(言葉を忘れたり言い間違えたり、思い通りに行動できなかったり、事物を認識できなかったりする)、錐体外路症状(筋肉が固くなり動かしにくくなる)と、いったものが見られます。第三期では、痙攣、失禁、拒食や過食、反復運動(同じ動きばかり繰り返す)、錯語(耳のことをミズと言ったりするなど、音韻や語義の違う言葉を使う)、反響言語(他人の言った言葉を真似して言う)、語間代(ナゴヤエキ、エキ、エキと言ったりするなど、言葉の語尾を繰り返す)などの症状が表れます。 アルツハイマーは、年齢が高くなればなるほど発症率が高くなり、65歳以上になると急激に発症しやすくなり、65才以上の20人に1人は発症すると言われています。 混合型認知症とは:アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が合併した場合をいう。 最近アルツハイマー患者の約4割に無症候性脳梗塞が見られることが知られるようになり、それも混合型とは言わない。 従って混合型は認知症全体の10〜15%くらいと思われる。病気が二つあるので進行は速い。 参考資料 2005世界アルツハイマーディー記念 認知症タウンミーティング参加資料。 認知症の介護と理解と今後の対応 (NPO全国認知症グループホーム協会理事杉山孝博氏)勉強会資料。 ※次回へ続く |
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4回目 認知症・アルツハイマーの診断と治療薬 知能検査をおこなうことが痴呆診察の基本 患者の記憶力、見当識、判断力を測定する知能検査を行うことは、痴呆症かどうかの判定のさいにぜひとも必要なことです。 CTやMRIといった画像診断だけを行って知能検査を行わず、脳梗塞がないので『正常ですよ』という誤った診断を受けないために、 痴呆診療を受ける際の大切なこととして次のポイントを抑えておきましょう。 知能検査とは、『改訂長谷川式スケール』と言うのですが、年齢、日付、引き算などをいってもらい、30点満点で、 20点以下の場合はほぼ痴呆症であることが知られています。 治療薬アリセプト 一般名はドネペジルといいNHKはこの一般名で報道しています。脳神経細胞はアセチルコリンという神経伝達物質で情報を伝えている。体内にはこのアセチルコリンを、分解してしまう酵素が存在するので、この酵素を阻害してアセチルコリンを存続させるのが、アリセプト。アルツハイマー型痴呆は脳内でアセチルコリンが不足するために痴呆症状を示す。服用する事で根治薬ではないが、症状の進行を遅らせる画期的な新薬として注目されている。普段の診療でも「あの薬はどうですか」と痴ほう症患者の家族からの問い合わせも多い。 副作用について アリセプトの消化器症状(軟便) アリセプトを3mgから飲み始めると、2週間以内に約2割の患者に一時的で軽度な吐き気、下痢、食欲不振、腹痛をおこすことがある。2〜3日アリセプトを休んでから再開すれば症状はおきなくなることも多い。一時的でなく、アリセプトを服用しているかぎり軟便が続くという体質の人もあれば、便秘が治ってちょうどいいと喜ぶ人もある。困る場合は整腸剤を併用するかアリセプトを減量する。もともと下痢になりやすい人は、過敏性腸症候群といって整腸剤を半年ほど飲み続けて腸内細菌を善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)に置き換えると下痢になりにくくなる。アリセプトで頻尿が強くなることがある。 脳血管性痴呆にはアリセプトは処方されません。 しかし、『混合型痴呆』、つまりアルツハイマーがまざっていて、アリセプトを処方できるケースも少なくありません。混合型認知症とは:アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が合併した場合をいう。最近アルツハイマー患者の約4割に無症候性脳梗塞が見られることが知られるようになり、それも混合型とは言わない。従って混合型は認知症全体の10〜15%くらいと思われる。病気が二つあるので進行は速い。 全経過(発症から生命の終わりまで) 全経過は4〜8年(最近は6〜10年・12年と延長)で、平均6.8年程度。生命予後が伸びた分だけ、介護(ケア)の必要な期間が伸びて大きな社会問題となっている。 ワクチン アルツハイマー型痴呆を発病する約10年前から、大脳皮質(外側の神経細胞がある領域)に老人斑というアミロイド蛋白が、凝集した物質が蓄積しはじめる。一定の量を越すと痴呆症になる。このアミロイド抗体をワクチンとしてネズミに接種したところ、老人斑が消えるという効果が観察された。そこで英米においてアルツハイマー患者に接種したところ、一部の患者で副作用として、脳脊髄炎をおこし、この第一号ワクチンは実用化できなかった。しかし、このワクチンの作用自体にはまだ期待が残されていて、安全性を向上させて再度挑戦する動きがある。 参考資料 2005世界アルツハイマーディー記念 認知症タウンミーティング参加資料。 認知症の介護と理解と今後の対応 (NPO全国認知症グループホーム協会理事杉山孝博氏)の勉強会資料。 ディメンディアケアサポート2005summer ※認知症おわり。介護保険が使用できる特定疾病 次回骨折を伴う骨粗鬆症です。 |
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| 5回目 骨折を伴う骨粗鬆症 骨粗鬆症とは全身の骨量が減少し骨折しやすくなる病気で、原因の ほとんどが加齢に伴う生理的な変化です。 体の全ての組織と同様、骨 も生きており、一生を通して新しい骨が形成され、古い骨が吸収されていく再生過程が続きます 。 高齢者、閉経後の御婦人は骨粗鬆症になりやすく、骨折の原因になります。 骨粗鬆症は女性に多い病気で、閉経後の50歳頃より増えてきます。女性の骨量は35歳をピークに徐々に減少します。 予防には食事・運動・日光浴の3つがポイント。40歳から骨量を測ってみましょう! 骨粗鬆症の進行は体を支える重要な骨の骨折を起こす危険性が高くなってきます。 骨粗鬆症にかかると、強い外力がなくても骨折が起こります。背骨は骨折するたびに圧迫変形を起こして、 次第に背中が円くなります。長期間経過をみると、骨折を起こしたときはしばらく激しい痛みがありますが、 骨折が治るとともに激しい痛みは消え、慢性的な痛みとなっていきます。 高齢者の肋骨骨折くしゃみや咳で肋骨骨折が起こることは珍しくありません。肋骨は骨が薄く、しかも一部は軟骨ですから、 折れていてもしばしばX線に写らないことがあります。したがって、X線に写らないから骨折が軽症だとは必ずしも言えません。 骨折の治療をした後は、寝たきりにならないように注意することが重要です。また、骨折が治って退院してからは、 転倒に気を付けることが大切です。 また骨粗鬆症はある程度進行すると回復が不 可能となります。そこで日頃から予防することがとても大切です 。 年齢を問わず、運動は骨の構成要素であるカルシウム量を増加させ 、骨の成長を促進し骨の強度と密度を高めます。 そのため骨粗鬆症の 予防に大きく貢献します。また運動は定期的に繰り返すことがとても 重要です。 日常生活にうまく 運動を取り入れることで、この問題を解決することが求められます。 買い物を例に挙げると、車などを使わずに歩いたり、または自転車な どを使い、いつもより遠くに行ってみるのもいいでしょう。 特に天気 の良い日は、太陽の光を浴びることで骨量を維持するのに不可欠なビ タミンDが合成されます。 また階段の上り下りを行えば、歩行よりも 一層体重を支える必要があるため、骨の発育はもとより、筋力強化に もつながります。 普段出来ることから徐々に行い、しっかり予防に努 める事が大切です。 ※骨粗鬆症おわり |
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