もっと知って欲しいな、アロマセラピー
                          塩屋 紹子 アルテミス シオン主宰
 私が、「アロマセラビーをしています」と言うと、「あ、香りね…」とか「エステですか?」という反応がほとんどです。アロマセラヒ一が日本に入ってきて、1O年以上経ち、多くの方が「アロマセラピー」という言葉に触れる機会は多くなり、少しずつエッセンシャルオイルを家庭で使う人が増えてきているのも事実です。しかし、私達にすばらしい作用をもたらしてくれるアロマセラピーのことをもっと、もっと知って頂きたいと思います。家庭医学として使えるアロマセラピーですが、今回は、「ホリスティックな補完医療としてのアロマセラピー」に注目してみました。

 日本でも徐々にアロマテラピーを医療に取り入れる病院やクリニックが増えてきました。しかし、日本では医療法などの関係もあり実際には、まだアロマセラピストが患者さんと接することができる医療機関はごくごく限られていまアロマセラピーの歴史が古く、代替医療としてアロマセラビーが確立されている英国での現状をお伝えしましょう。


 ICUとアロマセラピーなんて、何だかイメージとして結びつかない二つですが、驚くことに英国ではそれが、そうでもないのです。私が、「アロマセラピーをしています」と言うと、「あ、香りね…」とかエステですか?」という反応がほとんどです。アロマセラピーが日本に入ってきて、10年以上経ち、多くの方が『アロマセラピー」という言薬に触れる機会は多くなり、少しずつエッセンシャルオイルを家庭で使う人が増えてきているのも事実です。しかし、私達にすばらしい作用をもたらしてくれるアロマセラピーのことをもっと、もっと知って頂きたいと思います。

 家庭医学として使えるアロマセラピーですが、今回は、「ホリスティックな補完医療としてのアロマセラピー」に注目してみました。日本でも徐々にアロマセラピーを医療に取り入れる病院やクリニックが増えてきました。しかし、日本では医療法などの関係もあり実際には、まだアロマセラピストが息者さんと接することができる医療機関はごくごく限られています。アロマセラピーの歴史が古く、代替医療としてのアロマセラピーが確立されている英国での現状をお伝えしましょう。

 lCU(集中治療窒)とアロマセラピー
 ICUとアロマセラピーなんて、何だかイメージとして結びっかない二つですが、驚くことに英国ではそれが、そうでもないのです。英国の大学病院や専門病院、その地域にある大さな病院には、必ずICUがあり、生命の危機に面していて、緊急に高度な措置が必要とされる患者さんが収容されています。

 英国のICUでは、24時問体制で、医師、看護士、麻酔医、専門医、コンサルタントがついています。人工呼吸器や心電図のモニター、呼吸、血圧、静脈還流等を監視するハイテク機器が周りに配置され、患者さんは輸血や点滴などをしている場合が殆どです。日本のICUも同じような状況でしょう。このような、生命の危機に面している患者さんやその患者さんに携わる医療関係者が緊追している中、「アロマセラピー」という、何ともフワーっとしたものが入る余地などないような気がしませんか?日本では。

 多分考えられないでしょうが、英国ではICUでアロマセラピーが導入されているのです。もちろんこの場合、看護士の資格をもち、さらにアロマセラピーの専門知識を持つ医療従事者がスタッフとして入っています。実際に彼らがどのような手法でアロマセラピーを使用しているかというと、エッセンシャルオイルをブレンドしたオイルで患者さんにマッサージを行っているのです。マッサージを行うことで、静脈還流やリンパの流れが良くなり毒素の排出も促されます。

 またDVT(深部静脈血栓症)の予防にもなります。この病気は、長時間飛行機に乗って起こる、エコノミー症侯群という言葉で皆さんも聞いたことがあると思います。ICUで行われる治療は、非常に高度な専門的な治療になりますが、その分患者さんには多くのストレスをもたらします。日本のICUでは、医療チームが一丸となって「病気」に立ち向かっているのが現状でしょう。しかし、英国ではそのような状況であっても、やはり「病気」だけに意識を集中するのではなく、人間の持つ他の側面である、感情や精神、精霊といった部分にも意識を払っているのです。「身体、精神、精霊といった人間全体」を治癒させるべく、補完医療であるアロマセラピーを最先端医療に取り入れているのです。まさに、「ホリスティック医療」を実現させているのです。

 専門医による最先端技術とハイテク機器によって、病気の治療を行い、アロマセラピーのマッサージで感情や精神、精霊を癒すのです。医学の父といわれるヒポクラテスが、医学というものが確立されてきた昔から、健康促進や、病気回復にマッサージを推奨していたことは有名な話です。また今日、英国では多くの医療従事者が、患者さんと調和的な関係を保つことが、医療現場において不可欠だと考えているのです。そして、その調和的な関係を築き保つのに「アロマセラピー」=「芳香効果、マッサージの心地よさ、温もり」という媒体が注目されているのです。

 アロマセラピーの施術では、香りとマッサージの相乗効果が得られます。ICUにいる患者さんは、ハイテク機器に囲まれ、点滴や輸血、注射など、環境のストレスが多くあります。しかし、そこで自然の香りに包まれ、心地よいマッサージを受けることにより、身体も心もリラックスし、ストレスが解消されていきます。また気持ちが穏やかになることで、思考も前向きになり、病気に負けないぞという気持ちが生まれてくるのです。実際に、ICUでアロマセラピーを受けた患者さんは、退院後「ICU=気持ちの良いアロマのマッサージ」というイメージを持っているという報告があります。器械に囲まれ、生命の危機に面している状況下で通常ならば、「怖い、冷たい」といったイメージを抱きやすい場所であるにもかかわらず、アロマセラピーを行うことで、心の安定が得られ、まったく逆のイメージをもって退院されていくのです。

 ICUで便われているエッセンシャルオイル
 実際にICUでどのようなエッセンシャルオイルが使われているかご紹介しましょう。
最近日本でも、殺菌効果が高い、免疫力が上がる等の効果で注目を集めている、ティートリ一オイル。オーストラリア原産のオイルです。これは、病院内で間題になる、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に対し効果が高いといわれているので使用されます。ラベンダーオイルアロマセラピーといえばラベンダーですが、やはり高いリラックス効果と気持ちを軽くし、緊張を和らげる作用があります。殺菌効果も高いオイルです。その他、ゼラニュム、イランイラン、オレンジ、マンダリンいずれもリラックス系で、香りも甘めで女性好みです。意識がある患者さんはこれらのオイルを好むとのことです。

 呼吸器系のトラブルがある人にはユーカクプタス、吐き気がある易合はペパーミント、脳障害がある人にはローズマリーなどが使われます。また爽やかな香りのベルガモットは空気殺菌をすると同時に、落ち込んでいる気持ちを高め、気持ちを明るく前向きに変えます。1CUだけでなく長期で入院している息者さんにも有効なオイルです。一般の人がアロマセラピーを受ける場合、エッセンシャルオイルの希釈率は2.5%から2%以下になりますが、ICUに入っている患者さんには1%薄めたエッセンシャルオイルでマッサージを行います。また、マッサージの時間は息者さん個人によって異なります。体力のあまり無い方に長時聞のマッサージは逆に身体を疲れさせてしまうことにもなりかねません。このように、病院やクリニックでアロマセラピーを行う場合は、患者さんの状況に合わせ細心の注意を払いながら施療が行われます。

 「病気になったときに一人だと心細い」この感情は、きっと100人いたら、100人が感じることではないでしょうか。病気になったときは、気持ちが沈んでしまい、心細くなります。誰かに側にいてほしいと素直に思うでしょう。子供は病気になるとお母さんが側についていて、背中をさすってあげると安心して眠っていきます。気持ちが沈んでしまっている時に、手を握ってもらうだけで、安心もするし、背中をさすってもらえば落ち着くでしょう。ハイテク機器で身体をモニターし、心拍数も血圧も安定させ、点濁で栄養を十分与えていると言われても、不安感をハイテク機器で取り除くことはできないのです。人間が生まれながらに持っている感覚は、どれだけ技術が進歩しようとも、変わらないのです。
 
 日本の医療現場にアロマセラピーがどこまで取り入れられていくのかはわかりません。しかし、近い将来最先端の技術で病気を治し、自然療法のアロマセラピーで心を癒し、人間全体を治癒させることができる、本来あるべき医療、「ホリスティック医療」が医療の主流になるようにしていきたいものです。そして、それを現実に向けていくのは、他でもない患者さん自身と患者さんのご家族や患者さんをサポートする人達です。医療サイドが提供してくれるのを待っているのではなく、自分達が必要と思うものを取り入れていくことで、医療関係者の意識も変わり、そして最終的には国の医療制度をも動かすことになるでしょう。もちろん、今すぐ日本の病院のICUでアロマセラピーをするのは無理な話でしょうけれど…。3年後、5年後にはそれが当たり前になっているといいですね。